2007年05月12日
FX取引の脱税について
FX取引で得た所得は、申告総合課税方式といって、給与所得など他の所得と合計して所得税の金額を計算し、確定申告することにより納税しなくてはなりません。一方株式投資では、申告分離課税方式となっており、これは一定の所得については他の所得と合計せず、分離して税額を計算するものです。(特定口座を利用すれば確定申告は必要ありません)
この「申告総合課税」と「申告分離課税」にはどういった違いがあるのでしょうか。
株式投資の税率=20%(平成20年12月末までは10%)AさんもBさんも儲けは500万円ですから、納税額は同じはずです。しかし申告総合課税は他の所得と合算して納税額を算出しなくてはなりませんから、Aさんの場合合算すべき所得は給与所得の1000万円、合計1500万円に対する税金を計算しなくてはなりません。
FX取引の税率=総合課税のため収入により差が出る
日本の所得税は累進課税となっていますから、1500万円の所得に対する税率は33%(平成19年度分より)、控除額は1,536,000円となりますので、
1500万円×33%−153.6万円=341.4万円341.4万円がAさんが納税すべき税額となります。
Bさんの場合、申告分離課税で税額を計算しますので、
1000万円×33%−153.6万円=176.4万円(給与所得に対する税額)この計算には各種控除は含めておりませんが、差し引き65万円もAさんが払うべき税額が多いことになります。しかも、19年末まで減税期間となっており、税率は10%となっていますから、今回のケースでは50万円が減税額となり、65万円+50万円で115万円もお得です。
500万円×20%=100万円(株式で上げた利益に対する税額)
76.4万円+100万円=276.4万円
※費用は考慮せず
Aさんの税金=341万4000円
Bさんの税金=276万4000円
これまでのFX関連の脱税が、「税金面が不利だから申告しない」というわけではないと思いますが、FX取引に関する税制が未整備な点は否めないと思います。
商品先物取引で上げた利益は、以前は雑所得として申告総合課税方式でしたが、現在では申告分離課税方式に変わりました。不純な動機で申告しないほうがもちろん悪いと思いますけど、税制をもっと整備し、申告しやすい環境を作ることも必要だと思います。 皆さんも取引されている業者のホームページで、「いわゆる外国為替証拠金取引に係る税金について」というのを目にされたのではないでしょうか。これは自主規制団体である金融先物取引業協会が、FXを手掛けている業者に対して顧客に納税を徹底させるよう求める通知を出したことによります。 今一度所得税について確認してみる必要もあるのではないでしょうか。 もちろん「儲かっていること」が前提になりますけど・・・。
▼参考:所得税の税率
| 課税される所得金額 (千円未満切捨て) | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0 |
| 195万円超〜330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円超〜695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円超〜900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万円超 | 40% | 2,796,000円 |